映画『クリスティーン』では、前回の『キャリー』同様、高校の図書室で男子学生が文学女子を誘う場面が描かれます。
映画『クリスティーン』と『キャリー』には、スティーブンキングの原作で高校が舞台、そして、高校の図書室で男子学生が女子を誘うという共通点があります。
『クリスティーン』の高校図書室で誘われるのは、美人転校生として学内で話題の女子生徒です。
オドオドしているキャリーとは異なり、自尊心が高く堂々とした学生です。
映画『クリスティーン』にみる図書館のケーススタディ
3人の男子学生(デニス、べミス、チャック)の正面の離れた席に、本に向き合っている転校生のリーが座っています。
3人がリーを見ながらささやき合っているところから、ロックブリッジ高校図書室でのシーンがはじまります。
べミス:I’ll bet you a dollar she says no.(字幕翻訳:断られる方に1ドル賭ける)
チャック:What, just cause she shot you down?(自分が断られたからか)
べミス:She says no to everybody.(誰だって断られるさ)
3人の視線の先にカメラが向くが、リーではなく、別の女子が彼らに笑みをみせます。
リーが考え事をしながら鉛筆の端を噛み始めたカットから、3人にカメラが戻ります。
チャック:Look what she’s doing to that pencil!(鉛筆をナメてるぜ)
カメラは再びリーにクローズアップ。
べミス:I wish I was an eraser!(消しゴムになりたい)
カメラは再び3人へ
べミス:Go on, Studley. Ask her out.(色男 声をかけろよ)
デニス:Mind your own business, Bemis, and just read the book.(黙って本を読んでろ)
チャック:Yeah, come on, Guilder. Hey, and just don’t tip the table over … (行けよ 机にしがみついてないで)
チャックはテーブルの一方の端を持ち上げ、そしてそれを落とします。
大きな音が図書室に響き、年配の女性司書が厳しい顔で彼らの方を見ます。
デニス:Okay …
デニスは立ち上がって女の子の方に向かって歩く。
しかし、期待を寄せる女の子の横を通り過ぎ、書棚から1冊本を取りだす。
デニスはついに、リーの正面の席に座るが、リーは本から顔を上げない。
デニス:Hey, what’re you readin’?(何の本だい)
リーがデニスに向き合う。
リー:History.(歴史よ)
デニス:Oh … It’s pretty boring, huh?(つまらなそうだね。)
リー:[笑いながら]Yeah.
デニス:Listen, do you like music?(音楽 好きかい?)
リー:Uh-huh.
デニス:What about dancing?(踊りは?)
リー:Yes.(好きよ)
デニス:You think maybe you might, uh, you might wanna go dancing with me? (僕と踊りに行こうと思わないか。)
Like … uh, I dunno, maybe this Friday night after the game?(金曜の夜 試合の後に)
リー:I’m sorry, I can’t.(だめなの)
リーは再び本に視線を移す。
デニスは後ろを振り返り、2人の友達の方を見る。
デニス:Why not?(なぜだい)
リー:I have a date.(彼がいるの)
部屋の向こう側から大きな声で注意する司書の声が、2人の会話をカットする
司書:Mister Guilder? Are you lost?(デニスさん 道に迷ったの?)
デニス:No ma’am.(いいえ)
司書:Why don’t you return to your own seat and get back to work?(自分の席に戻りなさい)
デニス:Yeah.
デニスは立ち上がって元の席に戻り、べミスの前に1ドルを投げます。
べミスみたいな男の子鬱陶しいなぁ…
デニスのような学校一モテる男子とつるんでいるだけで自分もイケていると思っているようなタイプ。
デニスからべミスへのセリフMind your own business, Bemis,は、直訳すると「自分に集中しろよ」ですよね。
このセリフが好きです。
これだけで、デニスがモテるのがわかる気がします。
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