ケーススタディ019:他大学の学生の利用を拒否し、デートに誘わせる学生アルバイト

 

映画『ある愛の詩』では、他大学から図書館利用に訪れた学生に対し利用を拒否することでデートに誘わせるよう仕向けるという場面が描かれます。

 

 

身分の違いを越えて恋に落ちる70年代を代表する不朽の純愛映画で、二人の出会いは図書館からはじまります。

 

映画『ある愛の詩』にみる図書館のケーススタディ

 

カメラは、図書館の上階から徐々に下に下がり、カウンターに座るジャニーとカウンターの前に立つオリバーを捉えます。

 

 

ジェニー:Catalog one-twenty three in section eight.
ジェニー:Yeah?
オリバー:Do you have “The Waning of the Middle Ages?”

 

彼女はかろうじて彼を見ているが、その態度は不寛容です。

 

ジェニー:You have your own library, preppie!(字幕翻訳:図書館ないの?)
オリバー:Would you answer my question, please?(返事したまえ)
ジェニー:Would you answer mine first?(私が先よ)
オリバー:Uh look, we’re allowed to use the Radcliffe Library!(この図書館を使えるんだ)
ジェニー:I am not talking legality, preppie, I’m talking ethics! (規則はそうでも倫理的問題よ)
I mean, Harvard’s got five million books and Radcliffe’s got a few lousy thousand.*(ハーバードの学生が女子大へ)
オリバー:All I want is one! I’ve got an hour exam tomorrow, dammit!(あす試験なんだ バカやろ)」

 

*実際には、「ハーバードには500万冊の本があり、ラドクリフには数千冊しかないのに。」と言っていますね。
ここは、図書館映画的にはそのまま直訳してほしかったですね。

 

 

ジェニーはテーブルの上の本の裏にスタンプを押したり、カードを挟むなどの作業をし続け、彼の顔を見ようとしません。

 

ジェニー:Please watch your profanity, preppie.(下品ね お坊っちゃま)
オリバー:Hey, what makes you so sure I went to prep school?(ボンボンだと思うか)
ジェニー:You look stupid and rich.(金持ちバカでしょ)
オリバー:Actually, I’m smart and poor.(利口な苦学生さ)
ジェニー:Uh uh, I’m smart and poor.(それは私の事よ)
オリバー:What makes you so smart?(利口か)
ジェニー:I wouldn’t go for coffee with you.(誘っても無駄よ)
オリバー:Yeah, well I wouldn’t ask you.(誘わない)
ジェニー:Well, that’s what makes you stupid … (そこがバカよ)

 

 

何があったのか分かりませんが、ジェニーは、ハーバード大学から相互利用で図書館を訪れたオリバーの図書館利用を断固拒否します。

 

ジェニーは、この大学に所属する学生アルバイトだと考えられます。

このようなことは許されるはずがありませんが、実は、ジェニーがオリバーに自分を誘わせるように仕向けていることが途中から分かってきます。

一目ぼれってやつでしょうか…冒頭からこのシーンなので、2人の関係性がイマイチわかりません。

 

 

 

若く、自信に満ちた魅力的な彼女は、自分自身そのことを十分理解しているかのように面白い手法で男子学生をコーヒーに誘わせます。

 

こんなこと図書館カウンターでありえないけど、それを可能にする自信と聡明さが彼女には備わっています。

 

しかし、それでもラブストーリーだからこそ為せる場面ですね。

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