映画『旅立ちの時』では、ワケあって逃亡生活を送る一家の父親が、新天地で名乗る家族の名前を古い新聞の訃報記事から拝借するため、図書館に行くという場面が描かれます。
映画『旅立ちの時』にみる図書館のケーススタディ
主人公のダニー(リヴァー・フェニックス)は、60年代の反戦運動のテロリストとしてFBIに指名手配されている両親と共に名前を変えながら各地を転々と逃亡生活を送っています。
取り繕って生活するために様々な情報が必要なのでしょう、ダニーの父アーサー(ジャド・ハーシュ)は、かなり図書館を使いこなしている様子で、たびたび彼の口から「図書館」というワードがでてきます。
ふたたび逃亡の日がやってきて、ニュージャージーの小さな町で新しい生活を送ることになります。
引っ越して早々、アーサーは古くて小さい地方の公共図書館を訪れます。
新天地で名乗る新しい名前を入手するため、古い死亡記事を探しているアーサーは、図書館員にすすめられてマイクロフィルムを使います。
12:30〜
アーサー:(トルーマンのころ…)
図書館員:(地方紙には出ていませんわ。ワシントンの新聞は?)
アーサー:(いや 地域社会の影響を知りたいんです。社会史的にね。)
図書館員:(”イーグル”紙がいいわ。マイクロ・フィルムになっています。)
アーサー:(これが?)
女性司書:(あそこで)

ずいぶん古いリーダーで、プリントも白抜き文字©Warner Bros. Entertainment Inc.
アーサーは、地方紙をマイクロリーダーで閲覧し「ポール・マンフィールド(Paul Manfield)」という3歳で亡くなった男の子の死亡記事をプリン卜します。
アーサー自身がその死亡した人物の名を借り、子どもたちにも新しい名前をつけます。
アーサーは、自分と同じ生まれ年の人物を探したのか、単に古い死亡記事なら何でもよかったのか、何をキーワードにこの記事を見つけ出したのか分かりません。
また、図書館の使い方も現実的ではないので参考にならないケーススタディでもありますが、仮に、生きていたら自分と同じ年齢であるはずの人物の死亡記事かつ、それができるだけ古いものであれば、やはり新聞を利用するのが手段になるかと思います。
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